Runway Gen-3 Alpha完全ガイド：AI動画生成の新時代！主な機能と商用活用法を解説

2024年10月16日2024年12月3日

動画生成にAIを使う技術が進化する中、Runway Gen-3 Alphaはその先端を行くツールとして注目されています。画質や精巧さの向上、複雑なシーンへの対応力、そしてクリエイティブな動画生成が可能なプロンプト機能を持つRunway Gen-3 Alphaは、初心者からプロフェッショナルまで幅広く利用可能です。

本記事では、Runway Gen-3 Alphaの詳細な機能や使い方、商用利用での注意点まで徹底解説します。

Runway Gen-3 Alphaの特徴

Runway Gen-3 Alphaは、AI動画生成の性能を大幅に強化したツールで、商用利用にも対応した高品質な動画を生成できます。以下がその主な特徴です：

画質と精巧さの向上
従来のGen-2に比べ、Gen-3は一貫性のある高画質な動画を生成でき、特に動きの複雑なシーンでもブレることなく再現します。商用レベルで使用できるクオリティが大きな魅力です。
多機能性
Motion Brushやリップシンク、Image to Videoといった強力なツールを搭載し、クリエイティブな表現を広げます。これにより、カメラワークや詳細なシーン設定が可能となり、動画編集の幅が広がります。

主な機能とその使い方

Runway Gen-3 Alphaには、動画制作を強化する多彩な機能が搭載されています。主な機能を以下に紹介します：

Motion Brush
ブラシを使って動画内の特定箇所に動きをつける機能です。例えば、静止しているシーンにダイナミックな動きを加えることで、より迫力のある動画に仕上げることが可能です。Gen-3ではその精度がさらに向上し、より複雑なシーンの演出が可能になっています。
リップシンク機能
映像の口元の動きと音声を一致させる機能で、横顔や遠方の人物でも高精度なリップシンクが可能です。これにより、ナレーション付きの動画作成がスムーズになります。
Image to Video
静止画から動画を生成できる新機能で、テキストプロンプトを使用することでシーンの指示を細かく設定できます。プロモーション動画やコンセプトアートを動的に表現したい際に特に役立つ機能です。

主な機能の詳細解説

Motion Brushの進化

Motion Brushは、Gen-3で大幅に進化。動画内の特定部分にブラシを使ってダイナミックな動きを加えられます。複雑なカメラワークを簡単に作り出せるため、プロフェッショナルな映像制作にも対応可能です。例えば、商品紹介のビデオにリアルな動きを追加することで、視聴者の注目を集めます。

Motion Brushの使用手順

動画クリップをインポート: まず、Runway Gen-3 Alphaで動画クリップをタイムラインにインポートします。
Motion Brushを選択: ツールバーからMotion Brushを選びます。これにより、ブラシで動きを付加できるエリアが表示されます。
動かしたい箇所をブラシで指定: 動きをつけたい箇所にブラシをドラッグして範囲を選択します。ブラシのサイズは自由に調整できますので、細かい部分でも的確に動きを加えられます。
動きの設定: 選択範囲に対してどのような動きを加えるかを設定します。例えば、物体の回転、拡大縮小、移動など、様々な動きが可能です。
プレビューと調整: 動きをプレビューして、必要に応じてブラシの範囲や動きの方向、速度を微調整します。
適用: 動きに満足したら、適用ボタンをクリックして、設定を動画に反映します。これにより、指定した箇所に動きを追加した動画が生成されます。

Motion Brushのポイント

複雑な動きの表現: Gen-3のMotion Brushでは、特定の物体や人物に焦点を当てて動きをつけられるため、ドラマティックな効果や視覚的インパクトを与えることが可能です。
プロフェッショナルな仕上がり: 動きのタイミングや速度を細かく調整することで、プロ仕様の動画を簡単に作成できます。

Director Modeの進化

Director Modeは、動画にダイナミックなカメラワークを付与できる機能です。従来のGen-2では静的なシーンにも対応していましたが、Gen-3ではより高度なカメラアングルの調整ができるようになりました。

シームレスなトランジションが求められるプロモーションビデオなどで効果を発揮します。

Director Modeの使用手順

Director Modeを選択: 動画のプロジェクトを開き、ツールバーからDirector Modeを選択します。これにより、カメラの動きに関するオプションが表示されます。
カメラワークの設定: タイムライン上でカメラの動き（ズームイン、パン、チルトなど）を指定します。これにより、シーンの中での視点の動きを詳細に設定できます。
- ズームイン/アウト: 被写体に向かってカメラを近づけたり、引いたりして、迫力を出します。
- パン: カメラが左右に動き、シーン全体を見渡せる視点を提供します。
- チルト: カメラを上下に動かし、高さや視点を強調します。
動作のタイミング設定: カメラの動作をタイムラインに沿ってタイミングを設定します。これにより、動的な映像を作り上げ、観客にインパクトを与えることができます。
トランジション効果の追加: 複数のカメラワークを組み合わせる際、シームレスに見せるためにトランジション（フェードイン、フェードアウトなど）を追加します。
プレビューと調整: 仕上がりをプレビューして、必要に応じてカメラの動きやタイミングを調整します。

Director Modeのポイント

ストーリー性の向上: カメラの動きを自在に操れるため、視聴者に対して映像に臨場感や緊張感を与えることができます。
複数シーンの統合: シーン間のカメラワークをスムーズに調整することで、切り替え時に違和感のない映像を作成可能です。

利用方法と料金体系

アカウント登録とログイン
Runwayの利用には、まずアカウント登録が必要です。登録後、動画生成ツールにアクセスできます。
料金プランの詳細
- Freeプラン: 基本的な機能のみ利用可能。ウォーターマークが付与されます。
- Standardプラン: Gen-3 Alphaの利用が可能で、625クレジットが月々付与され追加クレジットを購入できます。
- Proプラン: 2250クレジットが月々付与され、フル機能を活用可能です。
- Unlimitedプラン: 無制限でGen-3 Alphaの機能を使用でき、商用利用にも最適です。（2024/10現在）

Freeプラン: ウォーターマークが付与され、商用利用時には制限があります。

有料プラン: クレジット消費に応じて、フル機能を使って商用利用が可能です。ユーザーは生成コンテンツの著作権を保持し、自由に利用できますが、Runway側もモデルの改善のためにデータを活用する権利を持っています。

プロンプト作成のコツ

動画生成AIでの成功はプロンプト作成にかかっています。効果的なプロンプトのコツは次の通りです。

テキストのみのプロンプトの場合

ガイドを活用しよう
「カメラの動き、シーンの設定、追加の詳細」を意識してプロンプトを作成します。これにより、AIが意図するシーンを具体的に生成できます。

Using the following structure should help provide consistent results while you’re familiarizing yourself with Gen-3 Alpha:

[camera movement]: [establishing scene]. [additional details].
訳：[カメラの動き]: [シーンの設定]. [追加の詳細]

Using this structure, your prompt for a woman standing in a tropical rainforest might look like this:

ex: Low angle static shot: The camera is angled up at a woman wearing all orange as she stands in a tropical rainforest with colorful flora. The dramatic sky is overcast and gray.

訳 例：低アングルの静止ショット: カメラは熱帯雨林に立つ、全身オレンジ色の服を着た女性を見上げる角度で設定されています。背景には色鮮やかな植物が生い茂り、曇った灰色のドラマチックな空が広がっています。
引用：https://help.runwayml.com/hc/en-us/articles/30586818553107-Gen-3-Alpha-Prompting-Guide